久しぶりのブログ投稿です。
ここしばらく、仕事に加えて、プライベートの旅行や山登りにも頻繁に出かけていて、毎回の感動を書き記す余裕がありませんでした😅
感動はその時がピークで、次のイベントにどんどん上書きされていき、記憶と気持ちが薄れてしまうのが非常にもったいない。
今日は、その反省も込めて、少し思い出しながら書いてみたいと思います。
それにしても、前回の投稿が2年前の隠岐島だったのですね…
どれだけサボっていたことか😅
ここ数年、私の中で「離島」が急にブームになり、毎年どこかに行っています。
2021年は利尻島・礼文島(北海道)と淡路島(兵庫)に始まり、2022年は佐渡(新潟)と宮古島(沖縄)、2023年は伊豆大島(東京)、隠岐島(島根)、奄美大島(鹿児島)、2024年は五島列島(長崎)、そして今年2025年は家島(兵庫)とトカラ列島(鹿児島)。
そして、離島に分類してよいのか少々疑問だが、猿島(神奈川)と第二海堡(東京湾)にも上陸し…。


もともと「灯台」が好きで、以前から灯台が多く存在する「岬」「半島」「島」「はしっこ」を意識的に目的地にするケースが多かったので、「離島」にシフトするのは自然な流れだったのかも😌
思い返せば、2017年に小豆島へ行ったついでに、総御影石(庵治石)造りで日本に2基しかない無塗装の灯台が見たくて、男木島にも足を運んでいました😅
このように、それこそ、最初の頃は灯台が目的で岬や島に行っていましたが、趣味の神社めぐり、山登り&ハイキングも島での目的に加わり、行けばローカルフードと現地に暮らす人々との交流に癒され、気が付けば島の魅力に取りつかれていました!
離島と言えど、淡路島のような「すぐ神戸」といった道路(橋)でつながっている比較的便利な島もあれば、週に数便しか船がなく、海が荒れれば欠航で島から出ることもできない過酷な島もある。
2023年の隠岐島からでしょうかね、「不便ゆえの魅力」を感じ始めたのは。
そして今回、「日本最後の秘境」と自称するトカラ列島へのチャンスが巡ってきました!
なぜ「チャンス」と言うか?
それは、各島の船の運航がうまくつながらず、現地にレンタカーらしきものもなさそうで、自力で行くにはかなりハードルが高く、専門のツアーに乗っかるしかないからです。(もちろん、長期滞在覚悟やキャンプでしのぐなら、なんとかなるかもしれませんが、そこまでガッツはない😅)
その専門のツアーが、これまた狭き門。定員50名のところ、応募者200名にものぼり、かなり競争率の高いツアーなのです。
そのツアーに、今回、とてもラッキーなことに一発で当選しました!!
ツアー日が夏休みが終わった9月だったことと、6月に発生した群発地震でリスクを避けた人も多かっただろうから、それほど倍率がないか定員割れかもと思っていましたが、蓋を開けると3倍の競争率だったと!
すごい!そんなに物好き…いえ、トカラ列島に行きたかった人がいたなんて!!!

一人で行くのもなんだし、リピーターのお客様何名かに声をかけたところ、「行きたいけど他に予定があるから残念」という方がほとんどの中で、「面白そうだから行きます!」と快諾してくれた有難い方が見つかりました。
実際にツアーに集合すると、周囲はかなりマニアックな方ばかり。そりゃそうか😅
それに気圧されたのか、同行のお客様が「皆んな、どうして離島に行きたがるのだろう?」と素朴な疑問を口にされました。
たしかにそうだ、そんなに意識していなかったが、なぜだろう?
日本のメジャーな観光地だけでなく、もっと日本を深掘りしてもらおうと、訪日外国人向けにインバウンド用のページも作っており、そこでも離島を紹介しています。

そこでは、離島の魅力として、
- 日本の原風景
- 雄大な自然、絶景
- 島独特の文化、習慣、伝統
- 島独特の食文化
- シンプルな暮らし
- 静かな環境
- 何もない、そしてとても不便だからこそ、魅力的
と記載してあります。我ながら的を得ている!(自画自賛)
ネットで「離島の魅力」「離島が好きな理由」など検索して出てくる離島ファンが書いたブログや、ツアーで仲良くなった参加者さんの話を聞いてみても、やはり「のんびりできる」「非日常を味わえる」「海に囲まれた島独自の文化に魅かれる」「容易にたどり着けず不便だからこそ、困難を乗り越えた時の達成感」といったことが離島の魅力のようですね。
私も、不便さを面白いと思える自分や、たどり着いたことへの達成感は、毎回ひしひしと感じています。(特に山登りもするので、登頂できた達成感に似ている)
淡路島や小豆島や佐渡はそれほど不便ではなく、奄美大島も一部ジャングルはあるけれど、コンビニもスーパーもドラッグストアも大型ホテルも居酒屋もレストラン・食堂もガソリンスタンドも普通にある。
それが、隠岐島の島前、特に知夫里島へ行ったときに、店らしきものがほとんどなく、何かを食べようにもラーメン屋1軒ぐらいしか営業しておらず、ちょっと走ればすぐ山道で牛が行く手を阻むし、某カップルにあてがわれたレンタカーは軽トラで、軽く衝撃を受けました。

次に五島列島でも、福江島は空港もあり大都会ですが、どんどん北上して、小値賀島ではバスは土日の運行がない(学校が休みなので…)ことに衝撃を受け、最後に訪れた宇久島ともに宿泊施設は民宿が中心で、ホテルらしきものがなくハードルの高さを感じました。(民宿はオーナー家族との距離感が近いので、得意・苦手が分かれる)
それでも五島列島の無人島(野崎島)以外は、スーパーもガソリンスタンドもあり、レンタカーもあるので、まだ普通の生活です。


それが、今回のトカラ列島…!
宝島、小宝島、悪石島の3島しか上陸していませんが、宝島も悪石島も、商店は島に1つだけ?小宝島にはお店あったのだろうか?ガソリンスタンドは宝島で見かけたが、当然ハイオクはないし、ちゃんとガソリンがタンクに貯蔵されているのか疑問。宿泊施設は民宿がほんの数件、食堂や居酒屋らしきものは見かけなかったし、レンタカーもなさそうだったので、島の移動は徒歩かレンタサイクルか(あれば)、持ち込んだ自家用車しかなさそう。(道がめちゃくちゃ狭いし、山がちで傾斜もカーブも激しい!)。警察官は1人だけ、普段は中之島に駐在して、フェリーに乗って時々巡回しているらしいし、病院はなく診療所らしきものが悪石島にはあったらしいが、ほかの島にあるのかも疑問。
さすが「日本最後の秘境」を豪語するだけある、何もなさ!!










これには驚いた!
その時、ふと思い出したのが、コロナのずっと前に行ったエストニアのキフヌ島。世界遺産の島です。
あそこも、すごかった!!
たしか、あそこもホテルらしきものがなく、今で言う民泊みたいなところに泊まり、移動はレンタル自転車。フェリーターミナルからは、民泊のオーナーさんがサイドカーつきのバイクで送迎してくれて。スーパーは島に1軒?レストランも2軒ぐらいしか記憶がない。自転車でうろうろしていたら、ある島のオジサンが最初は怪訝な目だったのに、あまりに何度も出会ってしまうから、最後は笑顔で手を振ってくれたり。(それでも、いちおう、道路はアスファルト舗装されてそれほど狭くなく、自動車も普通に走っていました😅)




なんか、不便で凄いところだなーと私は思うのだが、島の人たちは特に苦にもしていないようで、大人も子供も老人も終始笑顔で楽しそうに過ごしている。
それが、宝島でも悪石島でも、あんなに何もないのに、みんな楽しそうで幸せそう。キフヌ島と同じだと感じたのです。
翻って、東京の生活はどうだ?
コンビニ、スーパー、ドラッグストア、デパート・ブティック、病院、レストラン・居酒屋・ファミレス、ホテル、電車・メトロ、ガソリンスタンド、美術館・博物館、とにかく何でもある。住居だって、戸建てからタワマンまで、何でもある。
何でもあるから、充実して幸せに満ち足りているのかと思いきや…
他人の目を気にしたり、他人を意識して競ってみたりで、高級レストラン、高級ホテル、高級住宅街、高級マンション、高級車など、いちいち自慢する人もSNSでよく見かける。自分の自慢なら百歩譲ってまだ許せるが、自分の夫がどこそこの大手有名企業のお偉いさんだとか、息子が一流大学に合格したとか、果ては習い事を教える先生が生徒の属性(住んでいる場所、父親の職業、生徒の通っている学校など)をひけらかすあたりは、本当に「痛い」としか言いようがない。
これって、自慢というより「承認欲求」「自己顕示欲」が強すぎるのですよね。
そこまでして、どんなネタを使ってでも、周囲に認めてもらいたいのか?
それが都会なのか?
仲の良いふりをして、実はお互いに「自分のほうが上!」と相手にマウントを取りあっている。
それじゃ、心が荒みすぎている。
そして、マウント合戦に嫌気がさして、ストレスから引きこもりになったり鬱になったり。
都会に病んでいる人が多くいるのも、それが原因でしょう。
もちろん、人々に欲求があったおかげで、技術が発展し生活が便利になり、さらに美しさや華やかさが追求されてファッショナブルでデザイン性の高い商品が出回り個性を表現できるようになり、それはそれで失敗ではない。
ただ、行き過ぎた欲求が人間の心を歪め、嫉妬に変わり、足の引っ張り合いや奪い合いが生じ、争いに発展している。良い商品・サービスを生み出した人が、まさかそんな結論に至るとは、思いもしなかったでしょう。
一方、秘境の離島では、何もないので競いようがない。むしろ、お互い協力して助け合わないと生きていけない。
だから必然的に、人々の距離感は近くなるが、そのぶん皆んながお互いを理解しており、困っている人がいれば当たり前のごとく手を差し伸べ、苦楽を共にして仲良く暮らしている。
島の人たちの笑顔に偽り(作り笑顔)はないと感じました。
承認欲求や自己顕示欲がはびこらない環境って、こんなにストレスがないのか!
これこそが、秘境の島の魅力なのかも、と気が付いた次第です。

もうひとつ。
インバウンド用のページでも「日本の原風景」と書きましたが、島には、不便だけど温かみのある古き良き昭和の香りをプンプン感じます。すでに令和で、昭和を知らない若者や子供たちも、すっかりその環境に馴染んで、昭和っぽいのが嬉しい。
もちろん、WIFIは飛んでいるのでネットから幅広い情報を入手できる環境は都会と遜色はありません。
それでも、人と人との繋がりが、良い意味で昭和っぽい。
悪石島のボゼ祭りでは、赴任中の英語の先生(金髪の外国人)が、地元の人と一緒に浴衣を着て楽しげに盆踊りを踊っていました。






いま都会には訪日の旅行者だけでなく、外国人移住者も急増しています。
昭和の時代にも外国人の留学生や赴任者はいたけど、絶対数が少なく、彼らの多くは自国の習慣を固守せず、日本に馴染もうと努力していたように覚えています。だから日本人も「異国で苦労も多かろう」と彼らに親切にしていた。
それが、ここ最近急増している外国人移住者は、日本語を覚えようともせず、日本人の友人を作ろうともせず、自国のコミュニティを作って日本にいるのに自国にいるのと同じような振る舞いをする人が多く見受けられる。
「日本なのに日本じゃない」環境が、都会にどんどん増えてきている。
それをストレスに感じる日本人も少なくないので、外国人排斥といった極端な思想まで出てしまった。
今となっては、日本らしさをストレスなく感じられるのは、人里離れた田舎町や離島しかないのかも…
それも、私にとって、ふと離島へ行きたくなる理由のひとつだと気づきました。
離島が好きな理由、離島へ行きたい理由は、人によって異なるので、私の理由が全員に共通するのではありません。
人それぞれ感じるものは違う。
でも、訪れた人に「立ち止まって考える時間」を与えてくれる離島。
この素朴で素晴らしい環境が、いつまでも続くことを切に願います。
※トカラ列島の情報や経験を、ほとんど掲載しておらず、ご期待に沿えずスミマセン🙇♀️💦


旅行・セミナーのお申し込み・ご相談はこちらまで↓
Emai | info@i-travel-square.tokyo |
Telephone | 03-6706-4700 (平日10時~18時) |