梅雨シーズン直前の爽やかな日曜日。
人気の建築ツアー、アンコール第2弾、銀座コースを実施しました!!
私は前回も参加しているので、先生の話は知っていても知らないフリ…と思っていたら、あらら、けっこう目新しい話題が次々飛び出してくる!ボンヤリしている場合じゃないことがすぐに判明しました(^^;;
三村先生にはどんな場面でも感心させられますが、このように同じ場所を案内するとしても、アプローチを変えてきたり、最先端の情報をリサーチしてきたりで、決して単調な説明に終わらない点には本当に敬服します!!
昔、小学校から高校まで、学校の先生って毎年毎年何十年も同じことばかり、生徒が理解しようとしまいとお構いなしに、何の工夫もなく自分目線で授業を進めていたのをふと思い出した。
そうなんですよ、工夫があるかないかで、生徒の理解度は大幅に変わってくる。
だから私は暗記モノの社会科がいちばん嫌いだった。
あの頃は、社会科は暗記するものだと思っていたが、いま世界中を飛び回ってみると、実は歴史にも地理にも、立派なストーリーが存在しているのですよ。こういう生きた話を授業でしてくれていれば、単純に「何年に誰が何をした」ではなく、もっと前後のつながりや他国との関係など深い理解ができたはずなのに…
工夫が大切です!!
そんなわけで、毎回わがツアーでは、工夫を凝らした三村先生の解説に、ツアー参加の皆さまは、目をキラキラさせながら熱心に聞き入ってくださいます!
とにかく三村先生の解説は面白い!この評判はしっかり定着しました(^^)
写真をご覧いただくとわかるように、まるでお笑い芸人のようで…いや、違います。先生に「この写真はあんまりだ!」と嘆かれてしまいました(^^;;
前回から見学にイヤホンガイドを使用することにしました。とてもよく聞こえて、移動中も先生のウィットに富んだ話を漏らさず聞くことができます。そのため、歩きながら「あはは!」と一人で笑い声をあげてしまう私(たぶんお客様も)。周囲の人からはかなり奇異な団体だと思われているに違いない。イヤホンガイドの弊害でした(苦笑)
さて、今回の銀座アプローチは「経済の動き・流れ」でした。
あれ、前回そんな話、聞いてないぞ!…私だけか??
いつものように、まず銀座の歴史を軽く振り返る。
その昔、銀貨を造る街から「銀座」が始まり、外国人が来て舶来ブームとなり、その後、銀行系のビルがたくさん出現、それが徐々にファッションブランドに代わり、そして現在はファストファッションへ移行。このようにその時々の経済の動き・流れに合わせて、銀座の街の内容が変遷してきたそうです。「銀座は日本経済の動きがわかる街」。なるほど、言われてみればそうだ。「なんで銀座にファストファッション?」とまったくお気に召さなかった昔の銀座フアンの私ですが、これも時代の流れで致し方ないことだったのですね。好むと好まざるとにかかわらず、銀座は変化し続ける…
そんな経済の流れによって、実はファストファッションも徐々に撤退し始めているそうです。
そうなると、さて、次は何がくるか?
やっぱり銀座から目が離せない!!
銀座レポートは今回2回目なので、細かいところは省略。
先生が特に気に入ってらっしゃる建物を2つご紹介(^^)。
ひとつ目は、かつての日産ギャラリー、今は「GINZA PLACE」、四丁目交差点の一角を占める銀座の雄!
とにかくこれが「エレガント」でとてもお好きだそうです。
しかし素人の私には、「エレガント」と言われても、どこが「エレガント」なのかポイントが分からない。いつものように先陣きって(スタッフなのに)誰よりも積極的に質問(^^;;
「どこがエレガントに見えるのですか?」
銀座の建物にはテーマを持ったファサードが多いが、その中で例えば某ビルの江戸切子は見るからに「切子」ってすぐわかる。ところが、GINZA PLACEの白い建物は見方によっては切子っぽくも見えて、「和」を意識しているのかな?と見る側の想像を膨らませてくれる。いかようにでも受け取れる「ひとひねり」が、建築家心をくすぐるそうです。それに、菱形の透かし彫りも下から上へ大きさや形が変化していたり、100尺ルールの高さにテラスを設けて周囲の古いビル(和光や三越など)との調和を図っている点、そのテラスから高さのそろう銀座の街並みを見渡せるように工夫されている点なんかも、建築家の目の付けどころというか、センスというか、街を理解しているというか、とにかく、素晴らしいの連続。
なるほど、そうやって説明してもらうと、確かに、この建物がどれだけ工夫されているかがよくわかる。言われたように、だんだん「エレガント」に見えてしまうから不思議です(^^;;
ちなみに、この建物のデザインはクライン・ダイサム・アーキテクツという外国人の建築事務所によるもので、彼らは(クラインとダイサム)は日本人建築家・伊東豊雄氏の事務所出身です。日本文化や日本人の感性(ダイレクトに表現しない習慣など)を彼らなりに解釈した結果がこのようなユニークなデザインとして取り込まれているのですね(^^)
もうひとつ、先生が銀座でイチオシ、解説も熱が入る「ニコラス・G・ハイエック・センター」
一見、ふつうのビルなのですが、とにかく工夫が満載!
そして、銀座の大通り沿いには珍しく、通り抜けのできる1階部分。まさに先生がいつも意識している「街に開く」建物なんですね!
せっかくだから、では通り抜けしてみましょう~(^^)
わ、すごい、エレベーターが降りてきた!どこのブティック専用だったのかしら(^^;;
カメラ片手に上を見上げながら通り抜けする怪しい集団の我々。ビルの人の視線が痛かったので「実は建築ツアーしてまして、このビルの素晴らしさを説明してもらっていたところなんです」と言い訳してみたら…
「では、もうひとつサービスで駐車場をお見せしましょう!」と!
え、何、何?いいの?
ビックリしたのは私です。「怪しい者じゃありません」って言い訳のつもりだったのに(^^;;
で、駐車場ってどこ?
すると…!
もうね、みんな(私を筆頭に)いい年したオジサン、オバサンの集団なのに、まるで子供のようにはしゃぐ、はしゃぐ!先生まで!!
それもそのはず、まさかこんな仕掛けがあろうとは、先生も初めて目にした体験だったからです!!
いやー、これは素晴らしいものを見せていただけた!!
もう大感激です(≧▽≦)
あまりに興奮と動揺して、浮き上がってくる動画を取り損ねた私、するとまた気を利かせて「では今度は下がっていきますから(皆さん、用意はいいですか)」と我々の準備を促してくださる。
動画あります、ぜひご覧ください!!
通りすがりの(少々怪しい)我々に、ここまで親切にしてくださって、ニコラス・G・ハイエック・センターさま、本当にありがとうございます!!
このお礼は、時計を購入で…(苦笑)
そんなわけで、この後しばらく皆さんの興奮が続き、次の資生堂ビル周辺まで放心状態で移動する我々でした(^^;;
それにしても凄かった!どうやらこの仕掛けは日本でここだけだそうです。
このビルの設計は、プリツカー賞を受賞している「坂茂」さん。どちらかといえば、被災地復興活動などボランタリー精神が知られている方です。
でも、三村先生によると、実は坂茂さんはハイエック・センターのような面白いアイデアで冒険好きなイメージの方が強いらしく、これまた遊び心をよく知っている凄い建築家なのだそうです。
そうか、本当にいろいろな側面があるんだな!
これまで、たくさんの建築物とそれを設計した建築家を紹介していただきましたが、だんだん建築家ご自身を知りたくなってきました!
7月終わりに座学をしますが、この時に取り入れていただけるかしら?
三村先生、期待しています(^^)/
銀座コースは、もちろん他にも多くの建物を紹介していただきました。
知らない人から見ると、かなり怪しい行動です(笑)
でも、こういうのもアリかな、と最近つくづく感じるようになりました。
さすが東京です。これほど多くの有名建築家が手がけた作品(建築物)が勢ぞろいしている町は、世界でもかなり珍しいそうです!
そして、我々はラッキーなことに、なんと手軽に名作に触れられることか!(本当に触っているし…笑)
今回もとても収穫の多いツアーでした。
次回は7月29日(日)、座学です。
都内に点在する有名建築物、地方の名作などをご紹介予定!
皆さまのご参加、お待ちしております(^^)
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