初めまして。新たにスタッフに加わった吉田です。
いきなり「ブログ作成」という大きな命題を仰せつかりました💦
ついに開催された専門家の先生たちと巡る「仙台会津 酒蔵&建築ツアー」!
コロナ自粛後の初リアルツアーのため検温、消毒、マスク着用等々の制約はありましたが、それにもまさる充実の内容。旅の素晴らしさを改めて実感した2日間でした。
以下、旅のハイライトをお伝えします!
旅の始まりは仙台駅前から。
駅前で待っていると、さすが仙台。
なんとボディにドドンと馬に乗った伊達政宗が描かれたバスが。
英雄に出迎えられた気がして、戦国武将好きの私にはたまらない演出でした。
のっけからテンションがアップです!
まずはおでこを出して発熱チェック。
パスした方から、車内へ乗り込みます。
「パスしなければ、ここ(仙台駅)でサヨナラね」という冗談とも本気ともわからぬ発言に、一同みな緊張…無事、全員乗車できました(笑)
車中は、ソーシャルディスタンスを保つため、1人で2席を使用。
ゆったり、快適、贅沢な旅の出発です。
まずは、仙台から北上して、大崎市にある酒蔵「一ノ蔵」さんへ。
道中は、おやすみタイムではなく、旅行で巡る酒蔵と建築をしっかりとお勉強。
メモ魔が続出するほど、充実した内容でした。
約1時間ほど、しっかりと予備知識を身につけたころ、一ノ蔵さんへ到着。
オンライン日本酒セミナーにも登壇してくださった鈴木社長が出迎えてくれました。
バスを降り、本日2回目の検温を済ませた方から、中へ。
想像以上に大きく近代的で、どちらかというと工場といった印象。
鈴木社長のジョークたっぷりの楽しい解説で広い館内を見学。
久々の社会科見学のような気分で、ワクワクしました!
館内は日本酒造りや一ノ蔵さんの取り組みがわかるパネルや展示物がたくさん配置されていて、日本酒造りへの理解が一段深まりました。
見学後は、お待ちかねの試飲タイム♡
今回は、厳選された4種をティスティング。
代表格の「一ノ蔵」、宮城を代表する飯米「ササニシキ」や酒米「蔵の華」で醸したお酒と、スパークリング日本酒「すず音」。マスクでカラカラのノドにすず音のシュワっと感がたまらず、一気にグビッつといちゃいました。皆さん、いい笑顔でした。
一ノ蔵さんの見学を終え、大崎市から南下し港町の塩釜市へ移動。
東北一のパワースポットで知られる鹽竈神社を目指します。
緑に囲まれた裏参道ルートから境内へ。
建築担当の吉川先生の解説つきで、日光東照宮を思い出させるような門や、御本殿、別宮を見学。鮮やかな朱色が映える格式高い建築様式で、一の宮という最高ランクにふさわしいパワーを、美しさを感じました。
帰路は、202段の階段が連なる表参道から。運気をよりアップしたい方はこちらからお参りするといいとのことですが、「帰り道でよかったね」と皆さんが安堵するくらい急な階段。下りでも結構足にきたという声が…
次回、来ることがあったら、表参道からの参拝に挑戦してみます(言うのはタダ、笑)
参道を抜け塩釜市内を通り、銘酒「浦霞」で知られる「佐浦」さんへ。
こちらは、江戸時代から鹽竈神社の御神酒を造ってきた老舗酒蔵。明治時代に建てられた建物に丁子と呼ばれる大根みたいな家紋が描かれた白の暖簾がひときわ目立つ、いかにも歴史を感じる店構え。
こちらは、昔ながらの蔵で酒造りをされています。今回は残念ながら、蔵の中には入れませんでしたが、入り口には、ひときわ大きな酒玉がかかっていました。昨年、賞を受賞したお祝いだそうです。
最後は、浦霞特製かわいいニコちゃんマークの盃でティスティング。季節限定&宮城限定のラインナップから、厳選された三種類。生酒のあっさり、スッキリ感がたまらなかったです。また、瀬川先生によると、この蔵はもう発売していない「協会12号酵母」発祥の酒蔵で、発祥蔵の特権を生かした12号酵母で醸したNo.12という美酒もあるそうです。
第2弾ティスティング&お買い物タイムを終え、後半は建築めぐり。
まずは、住宅地に佇むメタリックでできた保育所。
周りが銀色のメタリックで覆われた建物で囲われ、真ん中に遊び場がある。これが保育所なの??とビックリ。曇り空なのに、かなり眩しく、天気のいい日はどうなるんだろうか、近所迷惑なんじゃない?と皆で心配してしまうほど、なかなか見ることができないユニークで斬新な建物でした。
その後、多賀城市駅前へと移動。駅前には、代官山の蔦屋かと目を疑うようなガラス張りの建物と同じような高さのベージュ色のビルが2つ並んで立っていました。蔦屋の隣のビルは、市立図書館と聞きさらにびっくり。無料の図書館と有料の本屋&カフェを併設させるとは、斬新なアイデア。有料が無料に勝てるのだろうかと、余計な心配をしながら中へ。中のカフェ側は3階まで吹き抜けとなっていて、開放感にあふれる一方、図書館側は普通の天井の高さ。図書館と本屋の境界線はほとんどなく自由に行き来できるので、地元の方々はお自分のスタイル、気分に合わせてどっちを使うか決めているそうです。
ただ、今後、地方もこんな風に東京化されて、地方らしさがなくなっていくのかなとちょっと寂しい感じがしました。
お城のような多賀城市民文化センターを最後に、一路仙台市内へ。
仙台市内では、定禅寺通りある建築家伊東豊雄氏の代表作品である「せんだいメディアテーク」を見学。
総ガラス張りの外観に、6枚の床プレートと13本のチューブが空間を作るという単純な構造。各階とも、端に上下を貫くチューブが聳えたち、真ん中に空間が開ける作りだが、天井の高さ、インテリアは全く異なる。これが、また建築の見どころだそうです。
入ってすぐの1階フロアーは、天井が高く、開放感に溢れ、建物の中なのに、屋外にいるような気分が味わえました。天気がよければ、屋上からの光が差し込んできて、海底いるような気分になるそうです。白くねじれたチューブを海藻に見立て、屋上から入ってくる光が、海底に光が差し込むイメージだとか。
建物の中を巡りながら、ポイントポイントで建築家の先生の熱い解説が入ったこともあり、この建築物の素晴らしさが理解でしました。細部を見ていると、建築は建築家が作るものではなく、施工業者さん、依頼主と共同で作り出す造型物なんだと実感できました。特に、仙台メディアテークはコンペから施工に至るまでの誕生秘話がある奇跡の建築物。全ての偶然の一致が生み出したこの傑作に、仙台から参加された方々もあまり気にしていなかったが、このような素晴らしい建築物が地元にあることを改めて誇らしく思うとおっしゃっていました。
全員が建築物の素晴らしさを味わえたそんな見学でした。
個人的にも、関東を中心に建築の勉強は細々とおこなっているため、有名で人気の高い「伊東豊雄」さんの本物のメディアテークを見学できて感動でした!
酒蔵は、どこに行っても各々特徴があり、甲乙つけがたかったですが、建築に関しては、やっぱりメディアテークがダントツだったかな(^^)
見学はここで一旦終了。その後は、瀬川先生を囲んで駅前のお店で懇親会。
準備段階から念入りでしたが、コロナが収まらない状況下、お店の方との交渉力の結果、当初の囲炉裏を囲む狭い空間はやめ大きな広間で、ソーシャルディスタンスをしっかり保った会が開催できました。乾杯のビールの後は仙台の郷土料理と地酒を堪能。お店からプレゼントしていただいた日本酒を片手に、瀬川先生の撮影会などなど、交流を存分に深めて、2日目への力を蓄えました。
ツアー2日目は、仙台から会津へ移動。新幹線で郡山駅へ。
田舎かかと思いきや(失礼!)、意外と大きな駅でびっくりしました。
ここからバスに乗り換えて、最初の目的地白虎隊で有名な飯盛山に向かいます。
バスに乗る前の検温チェック、今度も全員パス。今日もしっかり感染防止対策を行って行きます。
飯盛山に到着後、まずは、階段ではなくエレベーターで山を登り、白虎隊の少年たちが自刃した場所へ行き、彼らが見た燃え盛る鶴ヶ城(会津若松城)の位置を確認。色とりどりの屋根が立ち並ぶ市内の中心にある森の中に、天守閣を発見。たしかに、高い建物、電気がない時代だったら、ここから燃え盛るお城見て、絶望し自刃するかもしれないなと思えるほど、近かったです。あまりに近いので、遠くの山の方を見て、「お城どこ?」という方が続出しておりました。
次の目的地は、飯盛山中腹にある国指定重要文化財「さざえ堂」。
緩やかなスロープを下ると、目の前には、ジブリ映画に出てきそうなちょっとゆがんだようにみえる茶色の建物が聳え立っていました。さざえ堂は、木造の六角三層のお堂。2重螺旋のスロープが特徴で、一方通行の階段でぐるっと一周することができます。中は、いたるところに千社札が張り巡らされてたり、反対側を歩いている人がちらりとみえたりと、なんとも奇妙で不思議な感じを楽しみました。
飯盛山を後にして、会津若松市のシンボルでもある鶴ヶ城(会津若松城)へ移動。
いよいよ楽しみにしていた難攻不落のお城とのご対面!
戊辰戦争時その名を轟かせただけあり、再建ですが立派な天守閣が青空の下に聳え立っていました。
各自思い思いのポーズで記念撮影後は石垣観察。初期の野面積から、打込接、もっとも新しい技法の切込接まで、3様式全てを発見でき、歴史の古さを実感。最後は、地元の方が伝授してくれたキュートな石垣の写真スポットで撮影会。モデルはもちろんキュートな瀬川先生。地元では、子供達が石垣に隠されたメッセージをクイズにする習慣があるそうです。特別にひよこも教えてもらいました。
お城の後は、いよいよ会津の酒蔵巡り第1弾の開始です。
最初は、嘉永3年(1850年)創業の「末廣酒造」さん。
こちらは、いろいろな功績がある老舗の酒蔵。中でも、「山廃作り」という方法を確立させたことで知られています。酒玉が目立つ日本家屋と、茶色の立派な蔵が並び立つ、歴史を感じさせる外観。中に入ると、2階部分まで吹き抜けたホールが広がっていました。木造が醸し出す優しいけれど重厚な雰囲気に圧倒されました。
検温後、嘉永蔵の中を見学。日本酒の製造工程、お水やお米のお話のほか、甕や槽など昔ながらの醸造設備を実際に見ながらご紹介もしていただきました。展示室では、野口英世氏のお姉さんがこの酒蔵に嫁いできており、アメリカから帰ってきたときここで一緒に食事をしたときの写真を発見。皆さん、記念に写真の写真をとってました。
一通り見学した後は、お待ちかねの試飲タイムです。会津産のお米で作ったお酒や山廃のお酒などなど、六種類ほどティスティング。この旅、はじめての山廃は、香り豊か、色も黄色がかっていて、味わいがある感じがしました。夏酒、大吟醸もフルーティーでスッキリしていて美味しかったです。
末廣さんで充分喉を潤した後は、渋川問屋さんでランチ。
お店に入るより先に、店構えの写真を撮ることに全員が夢中になってしまうほど素晴らしい外観。会津の商家の木造家屋を改築してできた会津郷土料理のお店です。中に入ると明治、大正時代にタイムスリップしたような気がしました。天井が高く、大正ロマンあふれる建築様式の広いお座敷で、ニシンづくしをいただきました。どれも美味しかったですが、イチオシはニシンの天ぷら!素敵な日本庭園が見えるお部屋で贅沢なランチを楽しみました。
ランチ後は、お庭や街並みを少し散策し、酒蔵めぐり第2弾。
会津地方磐梯町にある「榮川酒造」さんへ。お水にこだわった酒造りをされている酒蔵です。
山奥(失礼!その2)とは聞いていましたが、本当にその通り。緑の山々に囲まれ広大な敷地の中に、白い蔵型の大きな建物が立ち並んでいました。
まずは、その中のひとつ酒造り棟を見学。中は今までの中で一番近代的。最新の機器が配備された工場のようでした。ここまで、機械化できるのもすごいなと感心しました。
工場見学後、榮川のこだわりのひとつである、日本名水百選に選ばれた磐梯山麓の伏流水が湧き出ている場所を発見。飲めますという表示に、すぐさまトライ。夏の暑さを一気に冷ましてくれました。その後は、併設の「ゆっ蔵」さんで、こちらのラインナップをほぼ全部?とくらいティスティング。酒ケーキ、切り干し大根のお漬物まで出していただき、堪能させていただきました。和らぎ水(やわらぎみず)に百名選という贅沢な組み合わせが、全員の呑みがすすんでしまった要因かもしれません。
面白い体験が、酒度が極端に違うお酒の飲み比べ。若手の蔵人さんが「Nanashi」という名前で、−25度の極甘口の「白」と+15度の超辛口の「黒」の両極端な日本酒を醸造。両極端な酒度ですが、飲んでみると、白は思っているほど甘くなくどちらかというとワインに近い感じで、黒は、辛いというかさっぱりとして、美味しかったです。甘口は苦手だと思っていたけど、実は好きかもーなんて声も上がっていました。
帰りのバスで瀬川先生が、お酒の酒度についてお話してくださり、酒度と感じ方は全く別物なのねと全員納得。勉強になりました。
榮川酒造を後にして、最後の目的地は、猪苗代町にある「はじまりの美術館」。
築130年の酒蔵「十八間蔵」を改修して造った建物。
その名の通り、天井には継ぎ目のない長さ一八間(約33m)の柱がドーンと一本通っています。この柱いったいどうやって運んできだろうかと、全員で考えてしまったほどの長かったです。この長い柱を複数の木で支えていますが、全て昔のままではなく、傷んだ部分は新しい木と取り替えて、保存しているとのこと。ツギハギでも全く違和感なく、かえって暖かい雰囲気を醸し出している建物に反して、展示作品はかなりの現代アート。お面や、ボロボロのぬいぐるみに面食らいましたが、見ていると新旧の奇妙なコントラストと開放感のある造りがなんだか落ち着く不思議な美術館でした。
全ての見学を終了し、解散場所の郡山駅へ。
この2日間、びっちり、日本酒造りと建築物に触れ、最初は建築にあまり関心がなかった方も、最後には千木(神社本殿の屋根などにある)の形に反応するまでレベルアップ。
日本酒も、あれが美味しかったと語れるようにまで成長。帰宅後は、ガッツリ買い込んだ日本酒たちが送られてきて、復習までできてしまうというおまけつき。
充実した2日間でした。これも、参加者の皆様のご協力と専門家の先生たちのご説明のおかげです。ありがとうございました。
最後に、コロナの影響があり不安もありましたが、現地の方々が、どこに行っても、「来てくださってありがとう」と温かく迎えてくださったこと、嬉しかったです。
やっぱり旅はいいですね。次回は、酒造りを行なっている秋〜冬の間に伺いたいと思います!
<回顧録>
今回、人生初の旅ブログを書いたため、結局、2週間もかかってしまいました(涙)。時間はかかりましたが、毎日一から旅を思い返すことができ、楽しい2週間でした。途中、お土産用に買ってきた日本酒を飲みつつ書いていたので進まなかったのかも・・・反省。
この「酒蔵ツアー」毎年の恒例にしました!
第1弾は仙台・会津、コロナ禍にもめげず、無事終了!!
そして第2弾は、来年(2021年)2月の「奥能登 酒蔵&ワイナリーの旅」です!!
こちらは2つの酒蔵と2つのワイナリー、フグに牡蠣の旬なグルメ、松本清張「ゼロの焦点」舞台の観光までついた、どれだけ贅沢なツアーでしょう!!
演歌とサスペンスが似合う冬の日本海。
ぜひ一緒にまいりましょうー!!
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