ふだん仲の良い友達だからと、盛り上がって一緒に旅行に行くと、現地でケンカしてしまい、帰ってから友達づきあいが途絶えてしまった、という経験はありませんか?
「ない」という人は幸せだと思います。
私が感じる限り、おそらく2人に1人、もしかするともっと多い確率で、旅先でケンカ別れした経験を持つ人がいるのでは?
ふだんは仲が良かったはずなのに、なぜそんな結末になってしまうのでしょうか?
原因はいろいろあるようです。
私自身が経験したこと、一般的に考えられる原因など、羅列してみましょう。
- 旅の目的がまったく食い違う
- 価値観が違う、特に金銭感覚
- あれこれ注文がうるさい
- 注文がうるさいくせに、自分で調べない、自分で行動しない
- 自分が行きたいところ、食べたいものばかりを主張して他に譲らない
- 逆に、行き先、やりたいこと、食べたいもの等、すべて他人任せ
- 欲張って予定を詰め込みすぎて、疲弊してしまう
- 行き先について、何も調べていない
- せっかく行ったのに、2,3分で見学が終わってしまう
- 美術館や博物館に行っても外観だけ見て満足し、中を見学しない(その場に行った事実だけで満足している)
- 同室者がいるのに2時間近く風呂に入っている(→そのため、ずっとトイレに行けない)
- 部屋の使い方が汚い、洗面所や風呂場に髪の毛を落としたままでも平気
- 大音量でテレビをつけている、いつまでも電気を消さない
- 食事で好き嫌い・偏食が激しすぎて、食べたいものが食べさせてもらえない
- 相手が少食すぎて、注文するくせにほとんど食べないから残飯整理で太ってしまう
- 活動時間帯が異なりすぎる(若者と老人のように)
- ケチ(旅行中は時間との戦いなのに、わずかなお金のことで相見積もり取りに行こうとする)
- 逆に何でも高級すぎる
- レストランの注文、キップ購入、引率、はてはホテルでフロントへのお願い事項まで、すべて相手にやらせようとする(相手を下僕と勘違いしているのか?)
- 自由時間に一人で行動できない
- 何でも頼ってくる
・・・いやはや、挙げればキリがないほど(^^;;
それぐらいに、いろいろな原因でケンカが勃発するのです。
なぜでしょう。
それは、ふだんの友達づきあいの場合は、一緒に行動するといってもたかが数時間のこと。それぐらいなら本性を隠すことも我慢することもできます。しかし、旅行となると四六時中、24時間どころか、1週間でも10日間でも一緒にいることになります。そこにはプライバシーもプライベートな時間もありません。すると、本性がむくむくと登場してしまうわけですね。
そして、昼間は観光、夜はずっと友達と一緒だと、一人静かにリラックスして心身ともに休ませることができない。そうするとストレスが溜まり、ついに爆発、ケンカ勃発、ということになるのです。
かく言う私も、これまで何度も個人的に旅行に出かけていますが、友人と一緒に行ってケンカ別れになったことが全体の2割ぐらい、険悪になったがお互い我慢して何とか持ち直したケース6割、多少意見が異なることがあってもお互い協力・協調しあって問題なく旅行を楽しめたケース2割です。
相手にも言い分があるでしょうから、きっと私にも相手を不愉快にさせている点はあると思います。だから喧嘩両成敗です。
しかし、やっぱり我慢できない相手というのは存在しますね。
あまりに協調性がない人、自己中すぎる人、文句ばかり言う人、そういう人とはそもそも友達ではなかったのかも知れません。だから、ケンカをきっかけに縁が切れても、かえって良かったのかも。
そこまでひどい人ではなく、単に自己主張のない人や他人任せなだけの人の場合は、もともと旅行そのものに興味がなかったのかもしれないし、人間性まで否定する必要はありません。きっとそういう人でも優しい面があったり、面白い人だったりすることも多々あります。
もともと人間の性格は完全一致はありえない、どこかやっぱり違うのが当たり前です。なので、ちょっと意見が食い違うからとか、行動に積極性がないからといった程度で、いちいち友達を切り捨てていては、世の中に友達が存在しなくなります。
そこはひとつ大人になって、妥協の道を探るしかない。
私の経験則から、お話しましょう。
● まず、ケチは切り捨てます。
旅行とは娯楽であり、お金がかかって当たり前。限られた時間で有意義に過ごしたいのに、わずかなお金のことでガタガタ文句を言ったりもっと安いものがないかと探し回ったりする人、せっかく非日常の体験をしに行くのに値段ばかり重視して交通の便の悪い安宿に泊まり、食事はスーパーの惣菜や酷いときには日本から持参したカップラーメンとかで済ませ地元の名物を楽しもうと考えない人、観光地へわざわざ行っても入場しない人、など、いったいこの人は何のために旅行に来たのか?と疑いたくなります。
そういう人とは価値観が異なりすぎるので、一緒にいてお互い不愉快です。
だから切り捨てるに限る。
● 次に、生活スタイルの違う人や部屋を汚しても平気な人との場合は、相部屋にせずにシングルルームにします。そうすることによって、お互いが快適空間を守ることができるからです。
相部屋にすればもちろん旅行代の節約にはなりますが、ケンカして人間関係を壊すぐらいなら、追加の数万円ぐらい安いものです。それぐらいの度量がないと、旅行はやってられません。
● それから、旅の目的が異なる人と一緒に行く場合は、食事タイム以外は自由行動にします。
食事も意見があわない場合は、別行動でも良いと思います。
ただ、そうなってくると、なぜ一緒に旅行に来たのだろう?という疑問は湧きますが・・・
● 最後に、何でも他人任せにする人の場合。
これは、私が何度も経験したことです。私はもともと計画能力・行動力に優れていて、旅行会社を始める前からプロ並みの旅程を組むのが得意でした。しかも女子なのにバッチリ地図や路線図が読めて、方向感覚に優れ、鉄道や公共交通機関を乗り継いで行くのも得意でした。それゆえ、友達との旅行でも、たいがい私が多くの情報収集と綿密な行動計画(旅程)を作成し、さらに添乗員ばりに友達を引率して行動することが多かったのです。
人には得手不得手があるので、旅程を組んだり、見知らぬ街を間違いなく歩くことが苦手な人も多くいます。ですから、得意な人が得意なことを担当すればよい。
しかし、何でも他人任せにする人は、あまりに担当業務が少なすぎる、というか、まったくないケースも多い。しかも行きたい場所がなかったり、あってもそれについてまったく調べていなかったり。そうすると、事前準備から当日の行動まで一人に(私に)負担がかかりすぎて、不公平感が募って、頭にきてしまうわけですね。
その不公平感を回避するには方法はただ一つ。
感謝の気持ちを形にすること以外にありえません。(何でも他人任せの人から、一人で何役も担当する人に対して)
具体的には、せめて旅行中の食事代はすべて負担するとか、そうでなければ、ズバリ謝礼を支払うとか。
お金で払うなんて、いやらしいと思いますか?
では、そのことを旅行会社に頼んだら、いったいいくら掛かるでしょう?
まず、旅程作成費用は安くて1万円~、次に旅程に関する情報提供に最低でも1万円~、旅程にしたがって飛行機・ホテル・レストラン・現地ツアーなど手配手数料は実費のの10~20%、さらに当日の引率は旅行会社の添乗業務と同じなので、添乗員の旅費+日当が必要なのです。(詳しくは、当社の料金表をご参照ください)
それをボランティアでやってくれているのだから、相応の謝礼を支払っても納得できるのではないでしょうか?
ただ、相手が「お金はいらない」というなら、せめて食事代ぐらい出してあげるのが礼儀ですね。
それすら渋るような人は、最初の「ケチ」に戻って切り捨てです。
もともと旅行は「お互い様」精神の上に、妥協と協調でそれなりに気持ちよく遂行するものです。
旅先でのケンカの原因の多くは、この「お互い様」精神の不均衡によるものです。
不均衡を均衡に近づけることによって、お互いが気持ちよく楽しめて、しかも友達関係も長く維持できるようにする努力は、やはり必要です。簡単に言えば、相手を思いやること。
参考になりましたでしょうか?
辛口意見も多々ありますが、せっかくの楽しいお友達との旅行を、ケンカで台無しにしないように、皆さんもいろいろ心掛けてみてください。
最後に宣伝です。
得意でないことは無理に自分たちで解決せずに、専門家を利用するのも一つの方法です。
旅行の専門家はもちろん旅行会社ですね。
旅程を作成してもらう、情報を教えてもらう、適切な現地ガイドを紹介してもらうなど。
もちろん無料ではありませんが、ケンカにならない程度のメリットはあると思います。
困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。
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