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黒パンが運んできた幸運♡


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残暑お見舞い申し上げます。

お盆休み、終わってしまいましたね…皆さま、お元気ですか?

先週末エストニアから帰国して、すでに1週間。
相変わらず、お盆なのに、怒涛のような忙しさの毎日でした(^^;;
エストニアはまあまあ涼しくて、現地の人はそれでも暑い暑いと言ってましたが、日本の蒸し暑さを知っている私にとって、あの程度は温水プールに浸かっているようなもの。
成田空港に降り立って、ムッとする日本の湿度にむせびながら、一人電車の中で大汗をかいておりました?

いやー、今回のエストニアもいろいろありました!!

まず、しょっぱな、またしてもアエロフロート航空にやられました(><)

モスクワ乗継時間が2時間だから、普通は問題ないと思う所なのですが…
成田の出発がなに気に遅れており、モスクワではずいぶん遠くに停まってバス移動、隣のターミナルへ行くのにパスポートコントロールが長蛇の列。その時すでに、搭乗時間まであと10分を切っていた!
これはマズいと、またしても「すみません、すみません」と謝りながら前に行かせてもらい、何とか乗継便の搭乗に間に合った。人間は…

この時点で嫌な予感がしていました。
だってギリギリだったんですもの。人間は自分で頑張れるから飛行機に間に合ったが、荷物はロシア人に委ねるしかない。
そして案の定、やられました。
タリンでターンテーブルに最後まで待つも、私のスーツケースはいっこうに現れない。
あーあ。またか!
私以外にも3,4人やられ組がいました。
つい3月にキルギスからの帰りにやられたばかり。
「アエロフロートで2回目ですよ!」と悲しい仲間に告げたら、「私も2回目よ!」と。
ありゃりゃ、みんなやられているのね(><)

ロシア…そういえば社会主義国でした。仕事はしてもしなくても平等に給料がもらえる国。人間は楽な方に傾くのが摂理。やってもやらなくても同じなら、やらない方がいいに決まってるじゃん!ってことですね。だから2時間の乗継時間も、チンタラ作業して、間に合わなければ「明日でいいじゃん」とでも思っているのでしょう。それによってお客さんに迷惑がかかるとか、東京オフィスの人が平謝りする羽目になるとか、そういう他人のことまで気が廻らないのではないかと推測しました。

帰りは乗継時間が6時間。さすがに荷物も人間とともに成田に到着しました。

さて、初日に荷物が来なかった私、翌日着る服がない!
シャンプーリンスに化粧品もない!!
非常食も水もスーツケースの中!
夜ホテルにチェックイン直後、あわててイオンのようなショッピングセンターへ服、下着、シャンプーリンス、化粧品、そして食料を買いに走った。早く行かなければお店も閉まってしまう!
初めての町で、慌てるったら、もう!!
しかも英語じゃないから、どれがどれだか、サイズもどうなんだか、さっぱりわからないが、とりあえず「ないよりはマシ」レベルの品々を調達。

その後、東京オフィスに連絡し、補償の段取りを確認し、翌日には荷物も到着し、その後は何とか普通に戻れました(^^;;

疑い深い私はわざわざ自分で空港まで取りに行った

東京オフィスのせいじゃないのに、お気の毒に。

これからは、社会主義の国の人と付き合う教訓にしておこう…
そして乗継時間の短い飛行機は、絶対に避けるようにしておこう!

そんなトンデモなスタートのエストニア。
不穏な香りがプンプンします(><)

はじめの滞在地タリンは2度目。
最初は真冬に来て、しかも半日ぐらいしか観光せず翌朝すぐ帰ったので、旧市街をさらりと外観だけ見学して、ほとんど記憶も残っていない状態でした。(その時は某社のパッケージツアーに参加だった)

今回はタリンに3泊。さすがにそれだけ滞在すれば、まあまあ満足なレベルまで観光できる。

冬と夏の町の見え方はぜんぜん違います、当たり前だけど。
公園には緑が鮮やかに生い茂り、市場には美味しそうなフルーツがそこかしこに並べられ、町ゆく人々も開放的な感じで、さらにちょうど独立100周年イベントがいろいろ行われていて、活気が溢れていました。

エストニア有名チョコブランド、カレフ。100周年記念の板チョコ(^^)棒の右側に○が縦に並ぶ、これで100を表しているらしい。

パッケージツアーではまず訪れることのない美術館もゆっくり鑑賞。
素晴らしい数々の教会もゆっくり見学。

そして教会のオルガンコンサートに参加し、さらに偶然にも合唱コンサートまで飛び入りで見学できました!

そうです。
エストニアは「IT立国」で知られていますが、それよりもっと、音楽に造詣が深い国なのです!!

オルガンコンサートはパイプオルガンが後ろにあるので、モニターで映し出していた… (クリックすると見事な足さばきの動画を見られます!)
偶然立ち寄った教会でも合唱コンサート♪ (クリックすると動画を見られます)

そしてタリンの次の目的地は世界遺産の「キフヌ島」。
これまた大変なんですよね…(^^;;

タリンから長距離バスとローカルバスを乗り継いで港へ行き、そこからフェリー。
しかし、フェリーは1日3本あるのに、なぜかそれに接続するローカルバスが2本しかなく、ちょうどいい昼間のフェリーには接続してくれない。
かなりテキトーすぎるわ!!

こんな何もない所を走るので、1日2本しかバスがないのも納得…

仕方ないので、バスを待つ間、荷物を預けて乗継地を散策しようと思ったら、これまたなんと、日曜は荷物預かり所が閉まっていた!
OH MY GOD!!!

日曜休業の荷物預かり所…。朝10時に到着し、夕方4時までどうすりゃいいんだ!?

買いたくないのに買い足したシャンプーリンスや余分な商品で、スーツケースは信じられない重さ。
まさか、これを引きずって観光するわけにもいかず…。
困った私は、2日後にまたここへ戻って宿泊予定のホテルへ行き、「すみません、荷物預かり所が閉まっていて、申し訳ないんだけど半日私の荷物を預かってもらえませんか?」
我ながら図々しいと思います(^^;;
でも背に腹は代えられない。
人間、窮地に追い込まれると、恥も外聞も捨てて、何でもできちゃうんですよね(苦笑)

優しいホテルのおかげで、身軽になった私は、半日を有効に観光に費やすことができました。

ん?これは…?(^^;;

そして、荷物を受け取り、バスに乗り、無事フェリーにも乗り込んで…。
こうなると、次はいったい何が発生するんだろう?と警戒心の塊になります(-_-)

無事フェリーに乗り込む!
北欧の夏は日が長い
絵になるカップル(^^)♡

というのも、ここに至るまで、もうひとつゴタゴタがあったからです。

N響首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィ氏とそのファミリーが開催する「パルヌ音楽祭」参加も目的のひとつ。渡航前にコンサートチケットを入手していたのですが、いろいろ手違いがあって、いちばん良いコンサートのチケットをダブって買ってしまい、誰かに売れないか渡航前から悩みの種でした。
それが渡航直前に運良く買ってくれる人が見つかり、タリンでチケット渡すはずでしたが、なんと、病気で行けなくなったと…しかもタリンで言われてしまった!
えー、そんなー!!
さらに「このチケットは完売しているから、早めに会場に行けば、チケット欲しい人が見つかるはず」と簡単に言われてしまった。あのですね、私、ダフ屋をやりにエストニアへ来たわけじゃないんですけど…。
右も左も言葉も文字もわからない国で、目前に迫るコンサートのチケットを買ってくれる人を探すだなんて…。もうこの時点でほとんど諦めでした。

アエロフロートが第1のトラブル、そしてこのチケット問題が第2のトラブル。
さらにバスターミナルの荷物預かり所が第3のトラブル。
ああ、今回の旅行は、どうやらトラブルまみれになりそうだ、と覚悟しましたよ。
というか、旅行の回数が増えると、毎回トラブルの内容がグレードアップしてくる気がする…(-_-)
神様、そこまで意地悪してくれなくてもいいのに…泣

そういう訳で、フェリーに乗って、キフヌ島に到着し、宿の人がちゃんと迎えに来てくれていたのには、いたく感動してしまった!普通の事なんですけどね。それまでにいろいろあって、身も心もかなり疲弊していたので…(^^;;

フェリー乗り場まで迎えに来てくれていた宿のオーナーおばちゃん!
肝っ玉母さんの様相!サイドカー付きのバイクで…私と荷物はサイドカーで運ばれる(^^;;

その期待のキフヌ島は…意外と普通でした。
そんなこと言うと、身も蓋もないが。

確かに店も食堂も少なく、さっさと営業が終わってしまうし、行ってもやってないこともあるし。
地元の人は、どこの店や食堂は何曜日が休みで、何時までやっている、という情報は承知しているので、それに合わせて行動してるのだと思うが、初めて行った観光客はこの不便さに多少戸惑います。
まあ、その素朴さがいいのでしょうが。

しかし一方で、世界遺産になり年々観光客が増えているのが原因で、「島の伝統的で素朴な生活」がひとつの商品となり、それを目当てにくる観光客にショーを見せたり歓迎の踊りをしたり、いわゆるショービジネスみたいに商売っ気がたっぷりにじみ出ている面もあるのです。
伝統的で素朴な生活は、生活の中にそれが存在するから良いのであって、観光客のためにわざわざ特別に見せてあげるようじゃ、感動が薄れてしまいそう…ひねくれ者の私はそう感じ取ってしまいました(-_-)

夕暮れ時の凪いだ静かな海に雲が映る
美しいキフヌの朝焼け。原風景は手つかずだから素晴らしい!

この島に限らず、世界のどの国でも、「世界遺産」と聞けば猫も杓子も押し寄せる。
先日、北海道の釧路湿原(世界遺産ではないが、ラムサール条約第1号)で違法無断増設物が見つかったとニュースを見ましたが、せっかくの自然遺産や文化遺産が、無作法な観光客によって破壊され、風紀が乱されてしまう。
そうなると、かえって「世界遺産」にならないほうが良かったんじゃないかと…。
キフヌ島では、まだ世界の勢力、ザ・中国人は見かけませんでしたが、彼らが押し寄せてくるようになれば、この静かな島も、一大「素朴生活」テーマパークになってしまうのかも。そうなる前に行けて良かったのかも。

島にホテルはなく、ゲストハウス系が主流。おばちゃんの宿はキフヌの柄でまとめてあり、とても可愛かった(^^)。自然な環境ゆえにハエや蛾と闘わなければいけないが…
博物館にあった写真。もはやこの伝統衣装で普通に歩いている人は、ほとんど見かけない…(スカートは履いているようだが)

それで、キフヌ島の見どころは?と尋ねたら、「空港」「灯台」「博物館」以上おしまい(^^;;

あとは自然と動物です。動物ったって、放牧されている羊や牛。
まあ、のどかなものです(^^;;

そして到着日は相変わらず駆け込みで閉店間際の食堂でご飯にありつけ、とりあえず夕食難民を逃れましたが、翌日のランチに同じ店へ行くと閉まっている!そんなー(ToT)。今度はランチ難民か?

閉店間際に駆け込んだカフェ、リンゴのシードルは旅行中のお気に入りでした!
夕食難民を免れた…量が多い(^^;;

なにしろ島に食堂は2つしかない。そのうち1つが閉まっていて、もう一つまで戻る気にもならない。
仕方なく(私の行動には「仕方なく」が多い…)、近くの商店へ念のため行ってみる。

さて、ここからが本日の本題!

商店に到着すると、みんな黒パンを抱えて出てくる。
思い出した、たしかここでしか黒パンを焼いていないはず…(定かではないが)

ラストワンの黒パンは私のもの!!

私も買いたいー!と勇み足で店に入り、わずかに1本残っているパンを指さし、「これ私がいただいてもいいですか?」と聞くが、店の人は英語がわからない。無視されそうになる。これはマズい!(またです…?)。レジに並んでいる3人の男性に「すみません、誰か英語が分かる人いますか?通訳してください!」。相変わらず図々しい私。でも世の中には優しい人がいるものです。一人が通訳を買って出てくれた。「あなたたちはこのパンを買いますか?」とまず先に並んでいた3人に尋ねる。買わないことを確認し、今度はお店の人に「1本じゃ多すぎるので、半分にカットしてもらってもいいですか?」。ぜんぶ通訳してくれて、無事、黒パンをゲット!!
ちょっと嬉しかった(^^)

そして皆さんのように黒パンを抱えて店から出ると、運命が待ち受けていたのです!!

運命の2人組!

「ここにナイフとまな板があるわよ」と声をかけてくれた優しい女性2人組。
「いいですか、嬉しい、ありがとう」とさっそく仲間に入る私。
その場でパンを食べながら彼女たちと談笑。
職業を聞かれ、私の名刺を渡すと、「日本語って難しいわね、このヒエログリフみたいな文字…」
ひ、ヒエログリフですか…(^^;;
そうか、漢字、ひらがな、カタカナと、西洋人には馴染みのない3種類の文字が、古代の象形文字のように見えてしまうわけですね。初めて言われたわ!(^^;;

いろいろ話は尽きないが、お互い次の予定があるので、そろそろお別れ。
今は便利ですね、その場ですぐにFacebookやメッセンジャーの交換ができるので、新しい友達とつながりやすくなる。
「また来年エストニアに来る予定だから、今度はゆっくり会いましょうね!」と。

宿のおばちゃんに誘われた地元のワークショップを見学。毎年夏に島と本土から子供たちを集めてキャンプをしながら音楽を教えているらしい。音楽はエストニア人にとって生活そのもの♪(写真をクリックするとリハーサル動画を見られます)

そしてキフヌ島の2泊滞在を終え、コンサートがあるパルヌへ戻ってきた。
思い出した、チケット問題があったんだった…
実はホテルに荷物預けがてら、ホテルの人にも「チケット欲しい人探すの手伝って」とお願いしていました(やはり図々しい…)。でも、チェックイン時に聞いたが、見つからなかったらしい。
そこで急に思い立って、キフヌ島で出会った2人に連絡。彼女たちはパルヌ在住だからです!
「コンサート行きませんか?」一か八かで尋ねると、「行きたい!」…
え、いま行きたいっておっしゃいましたか?
ワオ、なんてこと、奇跡だわ!!!
なんとまあ、最後の最後にこんな大どんでん返しがあったとは!
おかげ様で、無事チケットを買っていただき、さらに「来年」のはずが2日後に再会し(笑)、なんとも嬉しい顛末でした。

美しいコンサート会場
日本人の安達真理さんは開演前にみんなの座席を入念にチェックしていた様子…
最前列を予約した私。指揮のパーヴォ・ヤルヴィさんがこんなに近い!

さらにまだある!
幸運の歯車がまわり始めた証拠かしら?

このチケットを買ってくれた女性、タリンにホテルマネージャをしている親戚(女性)がいたらしく、私のことを話したら「ぜひ連絡して」と言ったそうで、その伝言と彼女の名刺をくれました。
最終日はタリンへ戻る。その朝、さっそくホテルマネージャにメールをし、時間があれば会いましょうと。すぐに返事が来て、その夕方に面会し、ホテル内を案内してもらい、食事までご馳走になる大接待!

大手ホテルのマネージャです。
普通に飛び込みで行っても絶対に門前払いされるのが関の山。
それがこんなふうに相手から好意を抱いてくれるなんて!!

奇跡の対面!!

もうビックリです!!

すべてはキフヌの黒パンから始まった!
こういうのを「神様の計らい」と言うんですね(^^)

エストニアでは数々の教会でお参りし、先月は宮崎県の神社を多数めぐって日本の神様にもお願いしまくっていたので、ようやく神様のご加護にあずかれるようになってきたのか!?

物事って本当に一本の線で繋がっているんだと、実感した瞬間でした!
スーツケース遅延は余分でしたが、コンサートチケットのドタキャンから始まり、黒パンの出会いが発展してホテルのマネージャとの面会まで。ドタキャンがなければここまで繋がってこなかったはず。

良いことと悪いことは表裏一体と言いますが、悪いことばかりがずっと続かないし、良いこともいずれ悪い方向へ転じてしまう。今日イヤなことがあっても、明日、1週間後、1か月後には良いことが起こるだろうから、嘆かずこの状況を静かに受け止め、出来る限りの努力をしていればそのうち状況は好転する、ということですね。
逆に良い状況がずっと続いている人は、大きな転落が待っている可能性があるので、所々で「悪いこと」を小出しに発生させておいた方が良いのかも。
黒パンから人生の真理を学んでしまった…(^^;;

そういう訳で、初めはトラブル続きでどうなることかと思いましたが、蓋を開けてみればすべてが丸く解決し、オマケまでいただいた。
まさに「結果オーライ」です!!

これぞ、黒パンの神様だ!!

幸運を招いてくれた黒パンに感謝!

このご縁を大切に、親切にしていただいた恩を忘れずに、来年は「5年に一度の歌の祭典」があるので、一人でも多くの日本のお客さんをエストニアに連れて行ってあげよう!

そういうことで、またまた来年のエストニア旅行を企画しています。
これに乗じて「教会と音楽セミナー」でも「エストニア特集」を取り上げてもらうつもり。またまた先生泣かせです(^^;;
近日中に旅程とセミナー日程を公表予定。
日程はもう決まっており(7月はじめ)、いちおうホテルだけは押さえておきました!
人気の祭典なので、あっという間にホテルも満室になるし、もちろんこの時期は高くなる。
それでも私には大手ホテルのマネージャという強い見方がいるのです(^ε^)。
もう、鬼に金棒!
10名までの小グループで行く予定なので、ご興味のある方、お早めにお問合せくださいね(^^)

マネージャさんから戴いた本でエストニアの勉強中!

長々とご愛読ありがとうございました。

皆さんもエストニアの黒パンで、ぜひ幸運をつかんで!!

 

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