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真冬の北海道旅情


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北海道といえば、夏は涼しく快適で国内外から多くの観光客が訪れますね。
観光、食べ物、大自然、温泉、ウィンタースポーツ。
どんな人でも楽しめるのは言うまでもない。

この北海道を、1年でいちばん寒い1月と2月に連続して訪問するという、チャレンジャーな私。
行き先は…1月が稚内、2月が紋別…!
…稚内って、あの「日本最北端」です??

日本最北端の地、宗谷岬

本当に物好きにもほどがあります。

最北端だから、間違いなくマイナス20℃とかの世界だと思っていました。
もう、フィンランドやノルウェーの北極圏にオーロラを観に行くような覚悟が必要か?
スキーウェアで行くのが妥当?それともエスキモーのような服装?
鉄を素手で触っちゃいけないレベル?(注※くっついてしまうので)

かなり妄想は進みます…

しかし、天気予報を見ると、最低がマイナス10℃ぐらい、最高がマイナス5℃前後とか。
あれ、意外と寒くない!(もちろん、東京と比べると随分寒いですけど)
どうやら内陸の旭川あたりがいちばん寒いようで、滞在中に「マイナス29℃を記録しました」とニュースで言ってました。
そっか、稚内は海に面しているので、そんなに気温が下がらないのかも。
イメージだけで行ってはダメですね(^^;;

宗谷岬は北緯45度、ミラノと同じぐらいだった。道理でミラノは寒いわけだ…
今回体験の最低気温はマイナス19℃。旭川でした(^^;;

今回は、地元に住む友人が車を出して手伝ってくれました。
とはいえ、雪道(凍結した道)の走行大丈夫?とかなり心配しましたが、とても運の良いことに私の滞在中はずっと晴れ。風もあまりなく、本当に穏やかな日で、車の走行にそれほど問題はありませんでした。日頃の行いって大事だなーと痛感しました(爆笑)。もちろん暗くなると道路が凍結するので、運転手はずっと肩に力がはいったままでしたが…(申し訳ない?)

途中の休憩で遭遇した半袖の人…なぜ!?(^^;;

しかし、先に申し上げるなら、雪道や凍結した道の運転に慣れていない観光客は、自分でレンタカー借りて行こうなんて無謀は絶対にやめた方がいい。
なぜなら、当地で出会った人に「今日は奇跡的に晴れて風がないが」と言われました。
あの天候は「奇跡」だったのです!

奇跡的に素晴らしい晴天のノシャップ岬!夏は多くの観光客で賑わう稚内も、冬は静かで空気が澄んでいます(^^)

そして私が北海道を去ったその夜から、北海道は大荒れに荒れて、翌日の稚内は風速33.6m、最北端の宗谷岬は42.5m、台風並みの暴風!外に出たら吹き飛ばされてしまうレベル!!
しかし、これが通常の冬の稚内なんですってね(><)?

宗谷岬へ向かう道、風はあまりないが路面の雪は凍結している感じもある。海も凍っていた…!その最北端、宗谷岬。
間宮林蔵さんがてくてく歩いてやってきて、いよいよ樺太へ渡る決意をした場所。
サハリン(樺太)はすぐそこに見えるのに、ここから先はもう日本ではない。
なんだか感慨深い。しんみりしたい。

樺太はすぐそこ
樺太を見つめる間宮林蔵さん、彼の名は「間宮海峡」として世界に残った

そう思っていたが、行ってみると、この寒い中に意外と人がいて(私の滞在中に20人は見た)、雪が降りしきる中みんな楽しそうに記念写真を撮っていて、しんみりするヒマはありませんでした(^^;;

みんな、物好きだなー(笑)

一度に大勢いるわけではないが、入れ代わり立ち代わり、次々と車がやってくる…この寒いなか(^^;;

ところで、人の好みですが、自然が好きな人、人工的なもの(技術の成果)が好きな人がいて、自然派でも海が好きな人、山が好きな人がいると思いますが、私は断然「海」派です。と言っても、マリンスポーツが好きなのではなく、「端っこ」が好き。端っこはたいてい海に面したところにあるので、必然的に海辺を目指すことが多くなるのです。
そして、端っこだけでなく「灯台」を愛している!(笑)
灯台こそ岬の先端にあることが多く、雨が降ろうが槍が降ろうが、暴風に吹き飛ばされそうになろうが、ひとりポツンと佇み、静かに光を照らしてくれる。その姿があまりに健気で、もう愛さずにはいられないのです!

そうです。実は私は「灯台フェチ」(^^;;

その灯台のある岬とは、たしかに海辺にあるのですが、通常は断崖絶壁であることが多い。
海なのか山なのか、微妙な立ち位置。
時には原生林が生い茂る中、獣道をかき分けて目指すことも。
虫やスズメバチ、熊、イノシシがいつ出てくるかわからないので、いつも危険と隣り合わせ。
時には危険のため断念することも…

ところが、ひとつ発見しました。
北海道の岬は、あんまり険しくないかも…
険しい岬もありますけど(神威岬みたいな)、今回は「これ岬?」と思うような出っ張りがあまり感じられない地形だったり、ちょっとした丘レベルだったりで、獣道には遭遇しませんでした(^^;;
まあ、熊は冬眠中だろうから…

留萌の黄金岬、「あれ?これ岬?」と見逃してしまいそうでした(^^;;

そして、もうひとつの発見は、日本は白亜の灯台がほとんどですが、北海道に限れば、赤白(時々白黒)の縞模様が多くて!
※海外ではもっとカラフルになることもあるんですよ(^^)

ノシャップ岬の稚内灯台は日本で2番目の高さ!
日本最北端の宗谷岬灯台
留萌・黄金岬にはデザイン灯台「波灯の女」
港から見上げる小さな丘に佇む増毛灯台

あれこれ観察すると、微妙に本州と異なる点が見つかるので、やっぱりここ(北海道)は「新天地」だったんだなーと思い起こさせられます。

北海道はわずか150年ぐらいの歴史しかないと聞きました。
実際には松前藩とか蝦夷とか、なんとなく聞き覚えのある名前は過去に登場しますが、本格的に北海道が注目されたのが明治以降、国力増強のため石炭など豊富に眠る北の大地を活用するための「北海道開拓」が転機ですね。このあたりは昨年8月に訪れた夕張を思い出しました。

原生林に覆われた北の大地を開墾し続けて、現在の北海道ができるわけですが、四国が4つ分もある巨大な面積を地道に開拓していく。気の遠くなるような作業だったでしょうね。何を思って作業を進めていたのだろう…何も考える余裕がなかったのかも。私には絶対真似できない?
そして稚内は当然ロシアに対する要衝として重要な役割を果たしていた。あの暴風の最北端で!
「お前、稚内へ行ってこーい!」と言われたら、本土の人たちは「左遷…」と思ったに違いない。建前では「栄転」と言いながら…(-_-)

苫小牧で見かけた北海道開拓民の碑。真ん中の鍬と鋤がクロスするエンブレムを見て、ソ連のコルホーズを思い出しました…

そんな開拓民の血のにじむ努力によって開墾された広大な北海道、現在は海辺の町も山あいの村もそれなりに民家があり人が住んでいますが、私たち道民以外の人間がよく知る町はまだまだほんの一部。
札幌、旭川、函館、小樽、帯広、十勝、釧路、知床…これらはよく知る町。
では、留萌、名寄あたりは…聞いたことはあるが、どこにあるか不明の人が大半では?
宗谷岬からオホーツク海側を通って南下しましたが、猿払村、中頓別町といった聞いたこともない町を通過して山に入ります。
実はそここそがいかにも北海道らしい光景だった!(個人の感想)

前にも後ろにも車がいない、動物も眠っている、あるのは雪に覆われた林だけ、そこに時折雲間から太陽が鈍く光を放つ。得も言われぬ幻想的な光景、静寂の世界!

厳しい極寒の冬なのに、こんなに美しいのはなぜなんだろう?
何もない中で強ささえ感じるのはなぜなのか?
開墾に携わった道民の開拓者魂の結晶、血のにじむ努力という基礎の上にあるから、寂しさの中にも美しさを見出すことができるのか?
これが彼らの人生・歴史を表しているのか?

この話を教養高い中国人の知人にしたところ、面白い漢詩を教えてくれました。
少年不识愁滋味,爱上层楼,
爱上层楼,为赋新词强说愁。
而今识尽愁滋味,欲说还休,
欲说还休,却道天凉好个秋。
ざっくりとした意味は、「若い頃は何もわかっちゃいないくせに悩んでいるとか憂いでいるとか言いたがる。今となっては(年を取って)いろんなことを経験してしまうと、言いたい事はたくさんあるのに、(言いたい事がありすぎて)かえって口をついて出てくるのは、天気が涼しくて良い秋ですね、という何でもない言葉。人生ってそういうものだよ」ということらしいです。
この意味を聞いて、茶道を連想しました。
茶道は「秋の夕暮れ」という静寂の中に「もののあわれ」を感じます。
でも経験未熟な若者に「もののあわれ」を理解するのはちょっと難しい、多くを経験して年月を経たからこそ感じられる感覚。
同じように、まだ苦労もなく楽しいことを追い求めている若者は札幌や函館が楽しいのであって、何もない真冬の北海道の海辺や山あいの景色を「美しい」と感じられるには、それなりの経験と感覚が必要になってくる。
この詩が言いたいのはそういうことですね。
内陸の名寄では美しい夕暮れに遭遇(^^)
※「もののあわれ」を追求したくなったら、当社の茶道講座へどうぞ!
新シーズンは間もなく、2月10日よりスタート(^^)
旅は賑やかで楽しくておおいにけっこう。
でも大人になると、時には静かにしんみりと自分と向き合う時間がほしくなることがあります。
そんな思いにさせてくれるのが、旅先で出会う美しい光景なのではないかと感じさせてくれました。
その美しい光景は日本海側にもありました。
日本海側特有の低く垂れこめたグレーの雲と鈍色の海。
やはり雲間から差し込む太陽の光。
日本海側の冬では太陽は貴重な存在で、晴れの日は極端に少ないから、太陽の光を見ると暗く陰鬱な気持ちを和らげてくれるのですね。
稚内と宗谷岬はそれなりに良かった。
間宮林蔵さんも雪の中、がんばってサハリンを見続けてくれていた。
日本最北端の灯台も、寒さに耐えながらその役割を果たしてくれていた。
しかし、意外なことに私の心を鷲づかみしたのは、名も知れぬ小さな町や村に広がる美しい光景でした(^^)

こんな感慨深い道北の旅を終え、最後に立ち寄った苫小牧で一転、今度はバリバリの人工物、技術の結集を目にして大興奮!!
こんなところに(失礼!)、ロシアの宇宙ステーション「ミール」現物が保管されていたのです!!

実際に宇宙へ行ったステーションは役目を終えた時に大気圏で焼失しています。ロケットは打ち上げ失敗に備えて同じものを2つ造るらしく、ミールは打上げ成功したため、予備がこのように残った。それを苫小牧の地元の建設会社さんが購入し、未来の子供たちに貢献するため市に寄贈したそうです。
素晴らしいな!まさに企業のあるべき姿!!

こんなすごいものが常設で展示されているというのに、滞在中にみかけた訪問者はわずかに10人ぐらい。もったいない!!これ、上野あたりで企画展したら、すごいことになるだろうにね(^^;;

現在、当社ではカザフスタンのバイコヌール宇宙センター・ロケット打上げ見学ツアーを計画しています。詳細は現地とつめているところですが、人気のTVドラマ「下町ロケット」で興奮したように、技術の結集とそこに掛ける人間のロマンって、大自然とはまた違った意味で、感動しますよね!!
ツアーができたら、ぜひ皆さんもご参加くださいね(^^)/

気分はすっかり宇宙(笑)

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