Close

人情に出会う旅 後編 広島・尾道・しまなみ海道


(back to Top page / ホームに戻る)

前編は限界に挑んだ(笑)佐田岬でした?
そしてブログになかなか手が回らず、記憶がどんどん薄れていく非常事態に直面です(^^;;

さて、記憶をなまった脳裏から掘り返しましょう。

その後、今治を経て、しまなみ海道に突入!

とりあえず今治城から!広大な水堀と高い石垣が特徴。全国的にも珍しい海水を引き入れた海岸平城で、日本三大水城の一つ。

以前から、広島の友人にしまなみ海道を勧められていて、いつか行かねばと人生のバゲットリストに入れてました。バゲットリスト多すぎて生きている間に終わるかどうか…?
そしてついに実行の日がやってきた!

しまなみ海道はサイクリストの聖地として有名ですが、ヘタレの私はレンタカーですいすい。
本当はすべての島で下車したかったのですが、時間の問題もあり、どうしても見たいスポットに絞り込んで、3つの島をホッピングしました。

まずは今治から最初の島、大島。
海道を走っていると、橋が島々を結ぶ姿の全景を見ることができませんが、この島の展望台から海道が島を結ぶ姿の一部を見ることができます。
この日も素晴らしい快晴!
まるで、観光パンフレットのような素晴らしい写真を撮ることができました!

橋を走行中はただの高速道路…(^^;;
大島の展望台から素晴らしい景色に遭遇!

次は大三島。
ここでは「絶対行きたいスポット」のひとつ、伊東豊雄建築ミュージアムを訪れます。
なぜ行きたかったか、もうお分かりですね(^^)
当社で人気の「建築ツアー」でたびたび登場する伊東豊雄さん、建築ツアーの先生も彼のことをかなりお好きなようで、このしまなみ海道に彼のミュージアムがあることを発見したので、もう義務感から「行くしかない!」と思っていたのです。

実際に訪れてみると、想像していたのと少し違っていた。
てっきり建築に関する資材やモデルが展示されているのだと思っていましたが、そうではなく、この島で頑張っている人たちを紹介するのが主なテーマだったようです。
見当違いでしたが、それはそれで、情報過多な都会を離れて自然と向き合いながらスローライフを楽しむ人たちの人生観を垣間見ることができ、新たな発見ができて良かったです。

ここで説明をしてくださった学芸員さん、「建築が好きなら、尾道にも面白いホテルがあるから」とさっそく情報をくださいました!尾道はそれほど熱心に見るつもりはなかったので、ちょうど良かった!

別館は資料室。かつて東京・中野にあった伊東豊雄の自邸をモデルとした建物だそうです。学芸員の山田さんが詳しく説明してくださいました♡
大三島はこの神社が中心となっている。「大山祇」、どこかで聞き覚えが…あ!宮崎県の西都原だ!!コノハナサクヤヒメのお父さん、オオヤマツミノカミではないか!!(神様ツウ、笑)

そして次の生口島からはいよいよ広島県に入ります。
ここでは「平山郁夫美術館」を目指す。
彼の作品と偉業は、都内の某美術展でアフガニスタンのバーミヤン遺跡の破壊される前と後の絵を見て、彼が世界の重要な遺跡を守る活動をしていることを知ってから、とても興味を持っていたのです。そしてこのしまなみ海道の島に彼の美術館があると知って以来、「しまなみ海道を通るなら、絶対に行っておかなければ!」と強く所望していたのでした。

あ、展望台からの写真と同じ絵がありました!平山郁夫さんもあの場所に立ったのですね(^^)

余談ですが、島とはいえ、広島県に入ったとたんに、それまでの四国の多少田舎っぽさ(ごめんなさい?)がまったく拭い去られ、急に垢抜けた感じになりました。やはりこれが本州と四国の差なのでしょうか(^^;;
すごいなーと肌で感じた瞬間でした(^^;;

この生口島で村上水軍のお城も行きたかったのですが、時間切れ。
そのまま尾道へ一気に走ることに!
この日の朝、今治でお城を見学して、10時ぐらいに出発しましたが、博物館や見学スポットのほとんどが夕方5時で終了のため、あっけなく1日が終わりました。
本気で観るなら、やはり島のどこかに1泊が必要だったかも…

尾道といえば、尾道ラーメンしか思い浮かばなかったやる気のない私でした…(^^;;

翌日、尾道を軽く観てから友人の待つ広島市へ向かおうと思っていました。
尾道についてあまり事前調査をしておらず、なんとなく映画の舞台によく使われている触れ込み程度しか頭になかったので、それほど真剣に観るつもりはなく、とりあえずホテル近場を2か所見て、大三島の学芸員さんが教えてくれたホテルを観て終わりにしようと思い、出発します。

まさか、ここで運命の出会いがあるとは、誰が想像できたでしょう!

学芸員さんの話によると、最近の尾道は、古い無人の民家をリノベーションして、カフェや雑貨屋など運営する人が増えて、若い人たちが集まるようになったそうです。まるで小豆島のようだなーと、ふと一昨年に訪れた時を思い出しました。

ホテルの近くに、そのリノベによる3軒のお店の集合住宅があると知り、ちょっと足を踏み入れてみました。
まだ朝の早い時間、その敷地中庭で掃除をしていた女性に出くわし、挨拶。
すると、彼女はここでマッサージ店を運営しているとのこと。

運命の出会い!マッサージ店の智子さん

裏路地ほぐしサロン manamana

そして、この建物についていろいろ教えてくれました。
さらに、近くの「尾道のガウディハウス」と学芸員さんが紹介してくれたホテルに行く予定と告げると、「案内しましょうか」と買って出てくれた!
なんとラッキーな私!!
お言葉に甘えて、案内していただくことに。
さすが地元の人です。ガイドブックのおすすめ散歩コースとは違う、近道や見晴らしの良い道、風情のある道を選んでくれて、時折り「いつも人懐こい猫」をかまってみたり(^^)
軽く1時間程度のつもりが、本気で尾道をぐるぐる回って、たっぷり3時間ほど滞在してしまいました!

尾道ガウディハウス、一人だったらきっと辿り着けなかった(^^;;

いやー、事前リサーチほぼゼロの尾道、まさかこんなに坂と階段が多いとは知らなかった!
一人だったら、きっと最初の5分で引き返していたことでしょう(^^;;

お目当てのホテル到着!ここもかつてのマンションをリノベ。インドの「スタジオムンバイ」が設計、日本で初めての作品だそうです。色遣いは町に合わせて柔らかいながらも、時々異国っぽい雰囲気も感じます(^^)
尾道商店街を通り駅に向かう。例にもれずシャッター街だったこの商店街、近年リノベ再生が盛んになり、徐々に息を吹き返しているそうです。今後ますます注目ですね!

知り合いでもない、ただの行きずりの私に、なぜこんなに良くしてくれるのか聞いてみたら
「尾道をもっと知ってほしいから」と。

ガイドを買って出てくれた智子さんから尾道愛が伝わってきた♡

そうか、これ、佐田岬でも伝わってきた感覚。

地元を愛し、地元の良さをもっと知ってもらいたい。
そこまでなら、どの県も地域も、似たようなことを発言していますが、実際には自治体など行政が一生懸命になっているだけで、住民は意外と白けていることも多い。
逆に、民間の人たちが自らすすんで行動を起こす地域では、人々の優しさと温かさを感じ、彼らを応援してあげたい、という気持ちにさせてくれます。

これこそ、私が求めていた「人情の旅」だったのかも!

旅の目的は人さまざまですが、身も蓋もないことを申し上げるなら、人工的に作られた観光スポットというのは、一度見れば十分なのが正直な話。「リピーター獲得」がどの業界でも大きなテーマとなっていますが、本当にリピートしてもらうために必要なのは、新しい商品、新しいアトラクションではなく、地域の人との交流なんじゃないでしょうかね。しかもそれは、わざとらしく作られた交流の機会ではなく、ふだんの時間の流れの中で偶然生まれてくる出会い。この心地よい時間に出会いたいから、また足を運んでしまう。

いま私が完成させた一押しの宮崎県ツアーも、昨年の視察で、地元の知人が総力戦で協力してくれて、行く先々で、ぼーっとしていたら出会えない貴重な情報を多くの人たちに教わりました。
そこで感じたことは、やっぱり「宣伝が下手だなー(^^;;」。
どうも素朴すぎるというか、大げさに言うとウソついてるような罪悪感を持ってしまうのか、要するに「いい人」の集合体なんですね、こういう地域の人たちは。きっと「不器用」なんだと思います。

他人から良くしてもらうと、恩返しがしたくなる。
これ、普通の感覚ですね。
だからこそ私は、日の当たらない不器用な地域を積極的に紹介しているのです!

今回の旅、はじめは広島の友人に会いに行くことが大きな目的でしたが、オマケのつもりで行った先々で新たな出会いが生まれ、良くしていただき、心が満たされた状態で、友人との再会を果たしました。

この友人とも不思議な縁から始まってます。
数年前にラオスへ行くための情報収集として、飛び込みで問合せをした私に、快く協力してくださったのが始まりです。やはりここに人情がすでに宿っていたのですね(^^)

友人はいま、古い民家を買い取って自分の手で修復して、かねてからの夢であったゲストハウスをついに完成させて運営開始しています。すごいバイタリティーですし、素人が造ったとは思えない、立派な和風のゲストハウスです。
空いている部屋を手入れもしないで小銭稼ぎのために貸すレベルの民泊とはぜんぜん違います。
これなら、日本人でも外国人でも、満足して使ってもらえそう!
(すでに桜シーズンとGWは予約でいっぱいだそうです?)

掛け軸の代わりに折り鶴の布を。広島だから折り鶴(^^)

ゲストハウス空SORA
https://www.facebook.com/HiroshimaGuesthouseSORA/

しかも嬉しいことに、近所の地元使いの焼き鳥屋さんやお好み焼き屋さんまで紹介してくれ、そこで広島カープ談義に花が咲く。「広島県人は全員カープフアンだと思って生きてきた」なんて聞くと、「ああ、地元だなー」と微笑ましく感じる。また来ようと思わせてくれました。

今回、5日間でいろいろ走り回り、多くの人と出会い、貴重な情報を仕入れ、すでに何通りかの構想が頭に描かれています。
これをなんとか形にしないと?

今年の宿題にしますので、どんなツアーができあがるか、ぜひ楽しみにしていてくださいね!

今回行く先々で出会った地元の皆さま、心のこもったご協力、本当にありがとうございました!!
微力ながら頑張って宣伝していきますね!

※ワイナリーもバッチリ下見してきました!
5月1日の「ワイン講座」で、ここ↓↓のワインを提供します!!
お楽しみに♡

 

旅行・セミナーのお申し込み・ご相談はこちらまで↓

Emai info@i-travel-square.tokyo
Telephone 03-6706-4700 (平日10時~18時)

(back to Top page / ホームに戻る)