先週はジョージアに行ってました。
ジョージア…かつての呼び名は「グルジア」。
皆さんは、グルジア(ジョージア)と聞いて、何を思い起こすでしょうか?
・最近人気のジョージアワイン
・相撲の栃ノ心…
あとは?
謎の国ですよね(^^;;
他に、キーワードとして「コーカサス」。
コーカサスに属するのは、ジョージア、アルメニア、アゼルバイジャン。
どれも言われれば聞いたことはあるけど、名前だけ聞くと怪しげな香りがプンプンの国ばかり(^^;;
それ以外では、きっと思い浮かばないと思いますが、スターリンの生まれ故郷。
ロシア帝国に併合されたのち、ソ連の一部となり、1991年に独立するも、2008年に南オセチア紛争が起こるなど、近年でもまだ揉め事がくすぶっている国です。
だからなのか、遠く離れた極東の私たちには、「グルジア、なんとなく危ないかも」というイメージを持つ人も少なくないですね。
実際、ロシア帝国やソ連の話は、私たちは十分に教育を受けていないので、レーニンとスターリンぐらいしか知らなくて、旧ソ連の国々に行くと、現地の空気に毎回戸惑いを感じてしまいます(-_-)
そんな「よくわからない」ジョージア、現地の旅行会社さんによる毎年の熱心なお誘いに答えて、ようやく視察に行ってまいりました!
そしてわかったこと…
やっぱりワインと教会の国だった(^^;;
今回の足取りは、ジョージア到着後、まず国立博物館を訪問。
ここでは旧石器時代から始まり、青銅器時代、中世、キリスト教と教会関連、ソ連支配時代などの歴史と出土品や遺構のほかに、ジョージアに生息する動植物なども展示、紹介。
あまり予習をしていなかったので、いきなりずっしり濃い内容からで、少々詰め込みすぎの混乱状態でしたが、ここで最初に学んだことは、後の見学時に大変役立ちました(^^)
その後は、東のワイン産地「カヘティ地区」と世界遺産の町「ムツヘタ」(栃ノ心の出身地)、ロシア国境の山岳地帯「カズベギ」、スターリンの生まれた「ゴリ」、そして首都「トビリシ」を訪問・見学しました。
【カズベギ】
【トビリシ】
見学といっても、正直なところ、それほどバリエーションがありません(^^;;
古い石造りの教会、城壁(要塞)、そしてワインと地元料理。
どこに行ってもその繰り返し…
さすがに最終日は飽きがきて、「日本食、恋しい~」「鰹ダシや醤油系が食べた~い」と心の叫びを感じ取っておりましたが(苦笑)
料理の味付けは、少々しょっぱいです。
これは、山に囲まれる長野県がそうであるのと似ているのかも。
ジョージアも大コーカサス、小コーカサスといった深く長い山脈に囲まれています。
時々魚も見かけますが、主に肉(鶏、豚、牛)が中心で、よく出てきたのが巨大な水餃子の「ヒンカリー」と中にチーズやホウレン草など挟んであるホットケーキとクレープの中間のような「ハチャプリ」、野菜はキューリとトマトのサラダがほぼ毎回で、他にナスでチーズを挟んだものや、クルミベースのパテ、時にジョージア式(巨大)ケバブ、ラザニアのようなものなど、いろいろ食べました(^^)
【今回も食べすぎ!帰国したら3kg太っていた?】
ちょっと面白ネタでは、あちこちで見かけた不気味なもの…
いえ、れっきとしたジョージアの伝統的なお菓子「チュルチヘラ」
ブドウなど果汁を固めて中にはヘーゼルナッツやクルミが入っていて、見た目からはとても想像できない意外な美味しさでした?
現地ガイドさんが試食で食べ方をデモンストレーションしてくれなかったら、自発的には絶対に買って帰らなかった一品です(^^;;
しかしネタには良いですが、会社や目上の方に渡す真面目なお土産としては、ちょっと躊躇する形です。そこをクリアできれば、今後は青山や銀座でも売り出される可能性があるかも…ない確率の方が高い(笑)
ワインに関しては、もはやかなり有名になった「地中に埋めた甕(クヴェヴリ)」で作るジョージアワイン。そしてジョージアがワイン発祥の地として8000年もの歴史を誇り、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
ブドウの品種は土着ばかりで、その数500以上もあるらしく、一般的なシャルドネやリースリング、ピノノワール、カベルネソーヴィニヨンといった名前は、ジョージアでは一度も耳にすることはありませんでした。
案内してくれたガイドさんも「そんなもの(シャルドネなど)、ジョージアには必要ない!」と自信満々。
さすがです!(^^;;
特にジョージア製法の白ワインが特徴があり、通常の白より色が濃く、日本では「オレンジワイン」、他国では「アンバー(琥珀)ワイン」と呼ばれています。味は若干紅茶のように茶渋のような感覚が後味に残りますが、それほど癖もありません。赤は多少濃くて(フルボディに近い?)、時々動物っぽい感覚もあったかも。ジョージア製法の白ワインはすべて辛口(ドライ)なのも私好み(^^)
現地に行ってわかったことですが、ブドウは土着品種ですが、ジョージアでは伝統の甕(クヴェヴリ)で作るジョージア製法と、従来の樽で作るヨーロッパ製法があり、そのどちらも販売されていました。見分け方はクヴェヴリの絵や文字があるかないか、そして値段!
ヨーロッパ製法はササっとできてしまうが、クヴェヴリでは手間ひまかかるため、ジョージア製法の方が値段がずっと高かった。なるほどーと思いました。
そうは言っても、ジョージア製法のワインは庶民レベルで1000円ぐらいから(上はかなり高いが)、これが日本では3000円とか4000円で売られているのだから、飛行機の手荷物許容重量が許す限り、大量に購入して帰りたくなる気持ちは止められない(^^;;
(飛行機会社の方、全員重たくて、ごめんなさい?)
もう一つの見どころ、教会について。
ジョージアは昔はアニミズムのような山や森など自然や、ドラゴンなど空想の動物にまで神が宿るという信仰でした(日本の八百万(やおよろず)の神と似てます)。その後、4世紀ごろにキリスト教化が本格化して、ムツヘタのスヴェティツホヴェリ大聖堂(ジョージア最古)をはじめ、各地に教会が建てられます。それが現在の観光スポットとなっているのですね。
グルジアは「正教会」。西側のカトリックやプロテスタントとは異なり、教会内はイコンによる装飾がおびただしく、祭壇ではなく正教会独特のイコノスタシスで、もちろんパイプオルガンはありません。
(当社の教会セミナー、ワイン講座のレジュメを開きながら、このブログと格闘中?)
キリスト教が本格的に東西分裂したのは1054年(大シスマ)ですから、4世紀で正教会のもとが発生していたということは、ジョージアはかなり先陣を切っていたのでしょうか(^^;;
このあたり、まだまだ不勉強ゆえ、今後の学習が必須?
ジョージアの教会で必ず登場するのが「聖ニノ」と「タマール女王」。
この2人の女性はジョージアを語るうえで絶対外せない重要人物。
滞在中、すっかり私のヒロインになりました♡
他に、ジョージア(実質)最後の王様「エレクレ2世」も押さえておけば、どこへ行ってもまずまず話が理解できます。彼は、78歳でペルシャ戦争で最前線で戦って亡くなった、ジョージアの英雄だそうです。その後はロシア帝国に併合され、ソ連となり…。
そんな見どころがあるのかないのかイマイチ不明なジョージアですが、ワイナリー巡り中心に特化すれば、ワイン好きをうならせること間違いなしです!
すでに「ワイン講座」のわだえみ先生とも「来年はジョージア行きましょう!」と計画開始!
今年はモルドバ(やはり古いワインの歴史を持つ)ワインツアーですが、来年もぜひお楽しみに!!
アルメニア、アゼルバイジャンを含めた、個別ツアーもお問合せください(^^)
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