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小豆島を一周してみて・・・


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今回は国内です。

小豆島・・・「二十四の瞳」を読んで以来、いつかは行ってみたいと思っていた島でした。

高峰秀子さん主演の初代「二十四の瞳」

その気持ちは年々増し、昨年の旅行の祭典「ツーリズムEXPO」にて現地関係者からたくさんの情報をいただき何かと準備はしていましたが、特典航空券を入手したこともあり、ついにその日が到来しました!

小豆島は人口3万人弱の香川県の島ですが、年間100万人もの観光客が来るという、驚きのスーパー観光地です。私も本当に驚きました!!そんなに多くの人が、いったい何を見に来ているのか、気になりますよね(^^;;

一般的には小豆島は1泊2日で訪問する方が多いようです。フェリーがたくさん出ているので、中には日帰り強行策の方も・・・。小豆島には空港はありませんが、フェリーが高松、神戸、姫路、岡山から出ているので、いずれかから入ることになります。現地では関西からのお客さんがわりと多かったのですが、トートバッグひとつで気軽にフラリと来ている方にも遭遇し、ちょっと驚きました(^^;; また、高松空港からはソウル、上海、香港、台北への直行便が出ていることもあり、外国人(特に中国系の方)もたくさん来ていました。

瀬戸内海に浮かぶ単なる離島だとばかり思っていましたが、そういったアクセスのしやすさが手伝って、年間100万人という数字をたたき出しているのでしょう。

小豆島といえば何を連想するでしょう?

少し古い世代だと真っ先に「二十四の瞳」。そして一般的には「オリーブ」。また、いろいろな映画の舞台にもなったり(「男はつらいよ」「魔女の宅急便」他)、テレビ番組の「ビッグ・ダディ」を連想する方もいらっしゃいますね。

二十四の瞳、「岬の分教場」へは映画村より先に訪問してほしい・・・

映画やテレビ番組は世代や好みによって影響の受け方は異なりますが、小豆島の特産品はオリーブだけでなく、醤油、佃煮、素麺、塩などもあり、お土産には困りません。また食材は地魚、フルーツ、野菜は豊富で、地のものを使った料理を食べられます。そして観光客にはあまり縁はありませんが、実は採石も有名らしく、古くは大阪城の石垣も小豆島から運んでいったとか。島を一周してみると、観光地で賑わう島の南部と異なる光景が北部に存在していることがわかります。

小豆島の代名詞となるオリーブの摘み取りは10月で、それから商品へと加工していくので、実際に商品が出回るのは12月下旬から1月だそうです。9月というこの中途半端な季節に訪問した私は、オリーブ製品はハンドクリームや化粧水などいつでも出ているようなものばかりで、搾りたて(?)オリーブオイルには当然ありつけませんでした。それを狙っていく方は、絶対に季節を間違えないように・・・(苦笑)。

ハイシーズンはこのオリーブ商品が出回る時期と一般的な繁忙期(GW、夏休みなど)です。私が行った時期は本当にローシーズンもいいとこでしたが、それでも土日に引っかかるため宿はわりと満室状態でした。また、小豆島は観光客の数に比べて飲食する食堂やレストランが少ないという実情があり、ハイシーズンではランチ・ディナー難民が出てしまうとか。食事にありつけない人々は、仕方なしにコンビニ弁当で我慢しようとなるのですが、島にはコンビニも少ないので、コンビニ弁当ですら争奪戦だそうです。

なんとも・・・(^^;;

そう考えると、オリーブにはありつけませんが、純粋に観光を楽しむだけならローシーズンに行くことは賢明な選択かもしれません。あくまで結果論です(笑)

もうひとつ注意すべき点は、週末以外は閉店している食堂・レストランが多いということ。これには驚きました。一般的には観光地は平日が空いていて料金も安いので、時間の自由な方は好んで平日に旅行します。ところが小豆島では平日は農業や漁業、週末だけレストラン経営というお店がわりと多いので、平日に行くとこれまた食事難民となりそうです。そして、週末であっても夕方5時で閉店するお店の多いこと!なんと健全なのでしょう(苦笑)。ガソリンスタンドも日曜休みがあるので、都会の感覚でいつでもどこでも24時間営業だと思って行くと、残念な結果となりますので、どうぞご注意を!

夜が早いので、夜食用にオニギリを作ってもらう・・・

100万人の観光客の内訳詳細はわかりませんが、私が肌で感じたことは、なんといっても若い人が多かった!おそらく35歳以下ばかりでは?(若い人たちは個人旅行ばかりです)

もちろん、年配の方も来ていますが、彼らは大型観光バスに乗ってやってくる団体ツアーが中心で、ツアーのお客さんはだいたい決まったところしか行かないし、決まったところでしか食べないので、ローカルなカフェや穴場スポットでは一切お会いしませんでした。

しかし、若い人たちは(そして個人旅行の外国人も)、いったいどこで情報を入手して、どうやって来るのだろう?と不思議になるほど、ローカルなカフェや食堂にたくさん来ていたのです。島内の公共交通機関はバス、しかも本数は非常に少ない。それにバス停からけっこう歩くところもある。私はレンタカーでしたが、若い人や外国人の全員がレンタカーではなさそうでした。みんなバスを乗り継いで来ているのか?パワーがありますね(^^;; 素直に感心しました。

念願の小豆島へ行くということで、事前に本やネットでも念入りに調べていました。そこで少しわかったことは、小豆島も例に漏れず高齢化、少子化、若い人の流出などで、人口が減少していたのですが、ここ数年で様子がかなり変わってきたそうです。島の人や島出身者たちが危機感を持ったのか、小豆島に若い人を呼び戻そう、という動きが活発になり、「出身者のUターン」だけでなく、外部からの「若い移住者」もかなり増えているとか。若い世代が多く住めば人口増加へつながる、という作戦が成功したようです。部外者の移住(Iターン)は、地元の人たちとの意見や習慣の相違によってよく問題になり、結局移住者が出て行ってしまうこともありがちです。しかし小豆島では島に縁もゆかりもない部外者が入ってくることに対する違和感よりも人口減少を食い止める危機感のほうが勝ったのでしょう。

そういったわけで、実際に現地でも実感しましたが、島ではUターン者と移住者による新しい店舗がたくさん開店し、また老舗のお店も若い後継者に世代交代し新たな戦略で商品開発を行ったりして、多くの観光客を受け入れ続ける努力をしているようでした。

また、これら新規参入組の多くは「若い観光客」をターゲットにしているように見受けられました。それゆえ、訪れる観光客はみな若かったのでしょうね。需要と供給がしっかりマッチしているようです(^^;;

ただ、40代以上の中高年層が諸手を挙げて満足できるお店はかなり少なかったのが残念でしたが。そもそもターゲットにされていないので、仕方ないといえばそれまで・・・(u_u)。

しかし、相手にされないからとイジケてはいけません。本来は若者をもっと大切に育むべきだったのでしょうが、ここ最近は人口の高齢化が進み、裕福な高齢者重視の商売ばかりが取り沙汰され、若者がずっと軽視されていました。ところが、小豆島では若者中心のマーケット展開。これは旅行としても、経済活動としても、本来あるべき姿で、それをいち早く実践している小豆島に感銘を受けました。

先月訪問したアンコールワットの町・シェムリアップ(カンボジア)も若者が多かった。中高年としては少々寂しい気はしますが、健全な経済活動と考えれば嬉しい話です。「かわいい子には旅をさせよ」ですものね(^^)。旅から得られるのは「楽しかった」「美味しかった」だけではなく、時には辛い経験や失敗を乗り越え、そして文化や生活の違いを目の当たりにして、若い人たちは多くを吸収して広い視野を持てるようになり、人間としても成長していくのです。

いろいろな国や地域を訪問して、それぞれの世代に似合う(適した)国や地域があると実感しています。

若い人たちも、遠慮なくたくさんの旅行を楽しんでくださいね!

応援しています(^^)/

最後にオマケ。瀬戸内海の島々は2010年スタートの「瀬戸内国際芸術祭」で一躍世界に躍り出ることになりました。その中のひとつ、小さな島「男木島」を紹介して本日のブログを終了します(^^)

瀬戸内海の島々が見えるホテルから。時にはこんなゆったりした時間を過ごしてみたい(^^)

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